１１：００〜１２：００ ■　からだを作る細胞の社会　■ パターン形成研究チーム チームリーダー：高橋 淑子   私たちの体の中には細胞がぎっしり詰まっていることは誰でも知っていることです。 しかしそれらの細胞が、私たち人間のような「社会」を作っていると聞いたら、細胞をもっと身近に感じることができるかもしれません。   細胞は、お互いに惹かれ合ってくっついたり、嫌い合ってそっぽを向いたりします。またときには同じ細胞でも形を変えて変装することもあります。「旅行好き」な細胞もいれば、自分は動かずにマジックハンドのような長いものを伸ばして欲しいものをゲットするものもいます。   本講演では、発生や形づくりを「細胞の気持ちになってみて」お話ししたいと思います。 １４：００〜１５：００ ■　試験管の中で脳細胞を生み出す：発生の不思議と秩序とその再生医学応用　■ 細胞分化・器官発生研究グループ グループディレクター：笹井 芳樹   ２１世紀の医療の礎として、ゲノム医学、老化研究とともに最も注目され、現在加速度的に研究が進んでいるのか再生医学です。再生医学は体の痛んだ細胞・組織・臓器を最新のバイオ医学の技術を用いて「再生」させようとする試みの総称であり、現存の移植医療を越えてそれがどのように進むかは今後の研究・開発の発展に大きくかかっています。 過去十数年の基礎研究、特に発生遺伝学、分子生物学、幹細胞生物学などの日進月歩の進展には目を見張るものがあります。特に胚性幹細胞からの有用な細胞・組織の産生は、大きく医学のあり方を変えてゆくかも知れません。   今回は、先端的なバイオ研究のいくつかを、特に神秘的な脳の発生に焦点をあてて紹介するとともに、それを臨床応用・産業化してゆく上での諸問題をご一緒に考えてみたいと思います。 さらに、関西での再生医療開発での産官学の新しい協力関係をもとにした総合的な取り組みを紹介し、それらがこの新しい医療分野の実現に必須であること考えてみたいと思います。 ※変更になる場合がございます。ご了承ください。