ニュース一覧

ニュースNews

CDBからのニュース、お知らせを掲載しています。

「高校生のための発生生物学実習講座」を開催

2015年01月08日
PDF Download

理研CDBは、日本発生生物学会、兵庫県高等学校教育研究会生物部会との共催で、「高校生のための発生生物学実習講座」を2014年12月25日、26日の2日間にわたり開催した。本講座は、実習とレクチャーを通して動物の個体発生と細胞分化について体験的に学ぶことを目的としている。昨年10月に開催した「高校生物教職員のための発生生物学リカレント講座」(科学ニュース:2014.10.9)の実践編でもあり、高校生20名に加え、リカレント講座に参加した教員7名がティーチングアシスタントとして加わった。当日の講師は兵庫県立大学の餅井真准教授と理研CDBの奥田覚研究員(器官発生研究チーム、竹市雅俊チームリーダー)が務め、企画・運営には兵庫県立須磨東高校の薄井芳奈教諭にご協力いただいた。

  1. news_150108-22
  2. 講座の様子

参加した高校生たちは事前に各校で、個体発生、遺伝子、細胞分化などの関する基礎的な内容を学んだ上で、本講座に臨んだ。1日目、自己紹介やCDBの概要説明をした後は、さっそく実習室に移動。餅井教授からニワトリの胚発生ついてレクチャーを行った後、孵卵7~9日目のニワトリ胚の解剖実習を行い、各臓器の形や位置を確認した。午後は、ウズラの7日目胚から組織を摘出し、初代培養の実験を体験した。2日目は、奥田研究員がレクチャーを行い、細胞集団が組織や臓器を形成する際の力学的作用に関する研究を、実際の研究に用いたシミュレーション動画など交えて紹介した。また、前日に作製した各種の初代培養細胞を用い、拍動する心筋細胞、軸索を長く伸ばす神経細胞、細胞同士が融合し太い線維を形成する筋細胞など、各臓器を構成していた細胞の様子を観察。加えて、作製した細胞を用いて細胞接着に関する実験も行った。実習の後には、それぞれの細胞の個性的な形や振る舞いはどのような機能を担うのか、そのような細胞の性質を決める要素はなにか、などについてグループディスカッションを行った。ここまでに学んだ様々な知識を総動員して課題に取り組み、活発に意見が出されていた。

  1. news_150108-21
  2. 集合写真

関連リンク リカレント講座2014を開催
日本発生生物学会
[ Contact ] sciencenews[at]cdb.riken.jp
[at]を@に変えてメールしてください。
PAGE TOP