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CDBミーティング「Mechanistic Perspectives of Multicellular Organization」を開催

2015年11月05日
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理研CDBは、第26回CDBミーティングを9/8~9の2日間にわたり開催した。「Mechanistic Perspectives of Multicellular Organization」と題して行われた今回のミーティングは、CDBを中心とする若手研究者によって企画されたもので、多細胞生物の組織形成における物理・力学をテーマに、観察・計測・再構成・モデリングなど多様なアプローチで展開される研究について議論された。生物学、医学、物理学、工学など様々なバックグラウンドの研究者が国内外から計134名参加し、熱い議論を交わした。

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多細胞から成る組織・器官の機能的な立体構造が形成される機構は極めて複雑で、従来の発生生物学・分子生物学的な方法論だけでなく、種々の学問領域で一体となって課題解決に臨む必要がある。なかでも、物質の変形や流動を対象とする物理・機械工学の基礎知識と技術は、複雑精緻な多細胞組織の形成メカニズムの理解に必要不可欠だ。今回のミーティングは、生物学分野と物理・機械工学分野の融合を図り、分野の垣根を越えた学際的議論を深めることを目指し開催された。

2日間で17の講演と、ポスター46タイトルが発表された。講演は(1)発生現象の動態観察、(2)細胞動態の定量的計測、(3)多細胞体の生体外における再構成と制御、(4)多細胞システムのモデリングの4部で構成され、物理学やコンピュータを駆使した解析手法や最新の実験ツールなどのテクニカルな情報も積極的に提供された。また、当融合分野のトップランナーであるPierre-Francois Lenne博士(Institute for Developmental Biology of Marseille)、Frank Julicher博士(Max Planck Institute)、理研CDBの濱田博司センター長の3名が基調講演を行った。

今回のミーティングを終え、オーガナイザーの1人である奥田覚研究員(立体組織形成研究チーム、永楽元次チームリーダー)は「多様なバックグラウンドを持つ研究者が分野を超えて、さらに世代や国境も超えて情報交換する非常に有用な機会となりました。これまで交流の少なかった若手主体の国際会議の開催,および,異分野の若手研究者同士の交流により、現在の発生・再生現象の課題解決、および新たな課題探索の融合研究が生まれる機会を提供できたのではないかと思います。これを機に、当融合分野における若手研究者の主体的な研究が促進され、その成果が各方面に波及することを期待しています。」と語った。

関連リンク ミーティングレポート
CDBミーティング Mechanistic Perspectives of Multicellular Organization
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