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CDBミーティング「Cilia and Centrosomes」を開催

2016年12月08日
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理研CDBは、第28回CDBミーティング「Cilia and Centrosomes: Current Advances and Future Directions」を11/27~29の3日間にわたり開催した。今回のミーティングのテーマは、細胞間シグナル伝達や物質輸送、また細胞自身の遊走に重要な「繊毛」と、細胞分裂の中核を担う「中心体」。国内外から計101名の研究者が参加し、熱い議論を交わした。なお、本ミーティングは繊毛研究会、および文部科学省科学研究費補助金「新学術領域」‘シリア・中心体系による生体情報フローの制御’との共催で開催された。

繊毛と中心体は全く関連のないものと思われがちだが、実は、繊毛の基盤構造である「基底小体」と中心体の核となる「中心小体」は同一の分子群で構成されている。細胞分裂期には中心小体、休止期には繊毛の基底小体といった使い分けがなされているのだ。しかし、これまで両者は別々の研究分野として発展してきており、双方を結び付けた包括的な視点からの議論は不十分だった。そこで、本ミーティングでは繊毛と中心体を制御する共通の分子機構を明らかにし、さらにその異常によって生じる疾患のメカニズムを理解することを目指した。細胞分裂との関連、細胞間シグナル伝達や胚形成における機能、繊毛および中心体の形成機構、それぞれの機能不全によって生じる種々の疾患のメカニズムなど様々なトピックスで議論が交わされ、3日間で口演22タイトルとポスター33タイトルが発表された。

ミーティングを終え、オーガナイザーの1人である松崎文雄チームリーダー(非対称細胞分裂研究チーム)は、「今回のCDBミーティングは、5年間の新学術領域のまとめのシンポジウムでもあり、シリアと中心体の研究者が密に交流する基盤ができたと思います。この流れの上に、シリア・中心体が、機能的にも構造的にも連続した細胞内小器官であるという認識が定着し、新たな研究分野として発展することを期待しています。」と語った。

関連リンク 第28回CDBミーティング「Cilia and Centrosomes: Current Advances and Future Directions」
[ Contact ] sciencenews[at]cdb.riken.jp
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