研究室

血管形成研究チーム

チームリーダー
Li-Kun Phng (Ph.D. )

血管形成において血管内皮細胞の動態と協調を制御する力学的メカニズム/分子メカニズムを解明する

全身に張り巡らされた血管のネットワークは、様々な組織や器官への物質輸送に極めて重要です。発生期の血管形成では、極性を持つ内皮細胞の増殖、秩序正しい集団移動、結合、管腔の融合といった種々のステップがダイナミックに展開していきます。これまでに、血管の細胞分化や伸長に寄与する分子が同定されていますが、そうした分子からのシグナルを受け取った内皮細胞がどのようにして形態や挙動を変化させ、緻密な血管網を作り上げていくかについては、未だ多くの謎が残されています。
当研究室では、ゼブラフィッシュをモデルに、こうした血管内皮細胞の挙動を統合し、複雑な血管網を形成するための基本原理を解明することを目指します。私たちはこれまでに、内皮細胞の骨格を担うアクチン線維の特徴的な構造変化と細胞内局在が、血管形成の異なる複数のステップに寄与することを明らかにしてきました。今後は、血管内皮細胞の動態や血管新生を駆動する力学的メカニズムと、それらを制御する分子メカニズムの解明を目指します。遺伝学的・生化学的アプローチと最新のイメージング技術を駆使し、血管形成機構の全容解明に挑みます。

研究テーマ

1. 血管内皮細胞の動態および血管形成を駆動する力学的作用
2. 血管内皮細胞におけるアクトミオシンの活性制御メカニズム
3. 血管内腔形成に寄与する分子機構

ニュース一覧

Q:研究の道を選んだきっかけは何ですか?

A:The opportunity to discover new phenomena.

Q:研究の最大の魅力は何ですか?

A:No borders.

Q:研究をする上での方針や哲学、座右の銘は何ですか?

A:Have a break…have a Kit Kat.

Q:研究室の特徴を一言であらわすと?

A:Research First

Q:研究以外の興味や趣味はありますか?

A:Travelling, cinema, theatre, reading

likun.phng[at]riken.jp
[at]を@に変えてメールしてください

求人

ゼブラフィッシュ胚の血管形成。血管内皮細胞の細胞膜がダイナミックに動く様子が分かる。
内皮細胞は柔軟に形を変えながら血管を形成していく。(緑:Fアクチン、マゼンダ:細胞膜)
管腔形成におけるFアクチンと頂端側の細胞膜の動態。血管内皮細胞の頂端面で局所的かつ一過的にアクチンが重合し(5’,10’)、ミオシンが活性化することで、気胞状の空洞がつながって内腔が形成される(15’)。残された細胞膜は頂端側や内腔の細胞膜に統合される(25’~55’)。(緑:Fアクチン、マゼンダ:細胞膜)
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